作り手を知ることが出来た勉強会

斗瓶会員の清水です。食品メーカーで品質検査の仕事をしています。名古屋出身で大阪に自宅があり、静岡へは単身赴任中ですが、無類の静岡酒ファンである私を静岡へ派遣した会社に心底?感謝していますface03
初投稿です。よろしくお願いします。

18日(日)、静岡市内で開かれた『第7回カミアカリドリーム勉強会』で、吟醸王国しずおかパイロット版試写&オリジナル利き猪口の販売等のお手伝いに参加しました。

作り手を知ることが出来た勉強会
カミアカリドリーム勉強会とは、喜久醉松下米でお馴染み、藤枝の稲作農家・松下明弘さんが発見・育種した巨大胚芽米カミアカリ(コシヒカリの突然変異種)の生産者や消費者が交流する会です。
今回は、カミアカリ生産者別の玄米食べ比べ、特別ゲストの「ドンク」のパン職人仁瓶利夫さんのお話とバゲットの食べ比べを楽しみました。

松下明弘さんや仁瓶利夫さんの「ものづくり」へのこだわりの熱いお話、さらに創作コーヒー工房「くれあーる」の内田一也さんが淹れられたコーヒー(アイスコーヒーは柑橘の甘みを加えた絶妙な美味しさでした)など、それぞれの世界の凄さを体験できるという、貴重な時間を過ごすことができました。鈴木真弓さんのブログにも報告がありますのでご参照ください。




我流の利き酒では、日本酒を口に含む前の香り(吟醸香)や色、口に含んで鼻に抜ける香り、舌の上から喉を通るまでの味、そして香りの余韻(潔さ、はかなく消えるさま、後を引くさまなど)を基準のお酒をひとつ決めて比較していますが、玄米やバゲットの試食は勝手が違いました。
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玄米の比較は4種類。うち一つは、磐田産コシヒカリで単独で食べても美味しいお米です。
カミアカリは3種類で、藤枝(松下さん)、茨城奥久慈、会津若松と地域と生産者が異なるもの。それぞれ作り手を知ることが出来た勉強会を炊飯器と土鍋で炊いて比較しました。

明らかに違ったのは炊き方。土鍋で炊くと粒が大きく立っており、べちゃっとした感じがなく、口に含んで噛んで見ると香りが立つのです。
作り手を知ることが出来た勉強会カミアカリの違いは、香りの余韻の部分で感じられました。
爽やかな香り、野趣ある香り、控え目な香り。コシヒカリの香りが強いと常々思っている私にはどれも美味しく感じました。それと炊飯用の土鍋買おかなって。


バゲット5種の比較は、1つが全く異なっていましたが、あとは2つずつ似た感じがしました。
その1つはレトルドールというフランスの小麦を使用したもの。もちっとした食感が他と全く異なっていました。他のグループはドンクのお店で販売しているもの&リュスティックという生地を分割して成形せずに二次発酵して焼くもの。

実はドンクのバゲットは実家でもよく買って食べていたので、何だか懐かしさがあって良い評価をしていました。バゲットがパリッとサクッとしていて香りもよかったです。焼きたてが食べたいな、と思っていたら、ドンク静岡松坂屋店で焼いて運んだバゲットが後から提供されました。
作り手を知ることが出来た勉強会切るときの音がホールに響き渡り食欲をそそりました。

残った2つのループは食パンのような柔らかさがあり、日本人受けしそうな感じがしましたが、ノータイムという発酵を20分で終わらせる「虚」のものと職人仁瓶さんは強く否定していました。
さらにそのうちの一つはショートニングを添加していたそうです。これはフランスではNGだそうです。

ドンクさんは、1905年創業で今年8月8日に創業105年を迎えられます。技術が継承されている ということは素晴らしいことですね。

こんな食べ比べ、普通はできませんよ。カミアカリドリーム勉強会事務局の安東米店さん、ありがとうございました。

この不況の世の中ではより安いものを選ぶという一般消費者の購買心理があります。
ただ、お米やパン、日本酒に限らず、ものを作る人に接して共感する部分が大きかった時、その対価が高いものであってもその人が作られた食品やものを選びたいと思いました。
毎日は無理でも、ゆっくり食事ができる休日用、何かの記念日などに。

「吟醸王国しずおか」の日本酒関連でも蔵元の方、杜氏さんにお話を伺うことができる機会が今後もあると思います。このサイトをこまめにチェックしていただければ見つかるかもicon22





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2010年07月20日 Posted bymamichan at 14:02 │つくる人


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